パナソニック インダストリー / 制御機器
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レーザ加工技術のご紹介 - レーザーの安全について

レーザ加工技術のご紹介

レーザー加工機(レーザマーカ)による切断、穴あけ、表面改質、溶着、表面層の剥離などのレーザー加工実例のご紹介です。
レーザー加工機(レーザマーカ)の原理、ショットブラストや薬品処理(エッチング)、研磨加工、熱針/熱刃、焼印などの既存工法からレーザー加工への置き換え例、レーザー安全基準など、レーザー加工に必要な情報を分かりやすく説明します。

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レーザーの安全について

 

レーザー安全基準について

国際 IEC 60825-1《Safety of laser products》
日本 JIS C6802《レーザ製品の安全基準》
米国 FDA(CDRH)21 CFR Part 1040.10 and 1040.11

IEC 60825-1はレーザー製品を正しく製造し、使用することを目的とし、IEC(国際電機標準会議)にて定められた安全基準です。
日本のJIS C6802はIEC 60825-1に準拠しています。

レーザー加工機(レーザマーカ)を使用する際は、レーザー安全基準に沿った設備設計や使用をする必要があります。

ここではレーザー加工機(レーザマーカ)を導入される際にポイントとなる箇所を要約して記載しております。詳細はJIS C 6802をご参照ください。

 

レーザー製品の分類

日本工業規格(JIS)では、全てのレーザー製品に対して、危険度のレベルに応じた7の統括的なクラスに製品を分類しています。

そのレベルの設定値(放射するエネルギーで分類)を被爆放出限界(AEL)といい、それぞれに応じた安全対策を規定しています。
パナソニックのレーザー加工機(レーザマーカ)は、すべてこの中の『クラス4』に該当します。

 

クラス分け 危険度の説明
クラス1 合理的に予測できる条件下で安全である。
クラス1M 使用者が光学器具を使用した場合に危険になることがあるという点を除いて、クラス1に同じ。
302.5nm~4000nmの波長範囲のレーザー。
クラス2 低パワー。通常、まばたきなどの嫌悪反応によって目は保護され、安全である。
400nm~700nmの波長範囲の低出力可視光レーザー。
クラス2M 使用者が光学器具を使用した場合に危険になることがあるという点を除いて、クラス2に同じ。
400nm~700nmの波長範囲の可視光レーザー。
クラス3R 直接ビーム内観察は危険になることがある。
パワー(エネルギー)が、クラス1、クラス2のAELの5倍以下。
クラス3B 直接ビーム内観察は通常において危険である。
クラス4 高パワー。拡散反射も危険になることがある。
危険な拡散反射を引き起こすことが可能であり、皮膚損傷や火災発生の危険がある。

レーザー加工機(レーザマーカ)に装備された安全対策

パナソニックのレーザー加工機(レーザマーカ)は、使用者の方に安全にご使用いただくため、JIS規格で定められた"製造業者への要望事項"の内容に従い、各種安全機能を装備しています。

 

非常停止スイッチ、リモートインターロックコネクタ

非常停止スイッチや、リモートインターロックコネクタを搭載し、万一の場合に、即座にレーザー発振を停止できます。

 

キースイッチ〔かぎによる制御〕

システムを起動するためにキースイッチによるON/OFFを行います。
キーは"OFF"の場合のみ取り外せます。キーはレーザー安全管理者が管理してください。

 

レーザー放射表示灯〔放射警告〕

レーザー放射可能状態、レーザー放射中などの状態を色と点灯/点滅動作で表示します。

 

ビーム遮断機または減衰機〔レーザーシャッター〕

レーザー放射を外部に出さないための強制的手段で、近くにいる者に対する不注意な放射を防止すること。
レーザー加工機(レーザマーカ)内部にある自動シャッターを閉じることで、レーザー光の放射を防止します。

 

各種ラベル〔警告標識〕

警告ラベル、説明ラベル、開口ラベルを貼っています。

 

安全について

日本工業規格(JIS)の"レーザ製品の放射安全基準(JIS C 6802)"では、レーザー製品の使用者に対し、クラスに応じた安全予防対策を規定しています。その要約をご紹介します。詳細はJIS C 6802をご参照ください。

なおレーザー機器が組み込まれる装置・設備メーカ各位におかれましても、下記の安全予防対策に基づいた装置・設備の設計をお願いいたします。

パナソニックのレーザー加工機(レーザマーカ)は、全てクラス4のレーザー製品です。

 

注意

1. 保護眼鏡の着用

作業者の目を保護するために、レーザーの発振中(レーザーウォーミングアップの時間を含む)は、レーザー保護眼鏡の着用を義務づけてください。
但し、保護眼鏡は散乱光に対するもので、直接光や反射光への使用は絶対に避けてください。

 

2. 保護囲い

被加工物体やその周辺からの不用意な反射による被ばくを防ぐため、安全性を十分考慮の上、レーザー放射範囲を囲うように、必ず囲いを設けてください。囲いの材質は、以下を参照してください。

ファイバレーザマーカ(1,060~1,070nm) 金属(鉄、アルミ、SUS 等)
CO2レーザマーカ(100,600nm) アクリル、ガラス、金属 等
アクリル、ガラスは厚さ3mm以上(二次反射光防止のため色付きを使用のこと)

 

3. インターロックシステム

インターロックシステムの構築をしてください。保護囲いにつけられたメンテナンス用等の扉には、扉が開いた場合レーザー放射を停止する機能をつけてください。
製品については、インターロックコネクタや、LASER STOP入力を装備していますのでそちらをご使用ください。(機種により異なります)

 

4. 停電時の復帰

停電など、レーザー加工機(レーザマーカ)への電源供給が遮断された後のシステム復帰時には、安全のため、手動操作でレーザーの再励起となるシステムを構築してください。

 

5. レーザー光の出射方向

レーザー光の出射方向が作業者またはそれ以外の人にも確認できるよう、付属の説明開口ラベルを貼付する等の処置をしてください。

注意:レーザー製品の設置と危険である表示をしてください。

 

6. レーザー光の終端

高出力レーザーで加工しますので、被加工物体がない場合のことを想定し、加工範囲は不燃性、耐熱性の吸収体または拡散反射体で終端してください。

 

7. レーザー光の光路

レーザー光の通る位置は、人が座った場合の目の高さより低い位置、もしくは人が立った時の目の高さより高くしてください。
偶発的に目にレーザー光が入るのを防止することができます。

注意:レーザーを直接眼に受けると、網膜障害や眼球内に出血を及ぼす可能性があります。

 

8. 照明

レーザー加工機(レーザマーカ)を設置する周辺は、できる限り明るくするようにしてください。

 

9. 保護着衣

レーザー光が皮膚に放射されると火傷になったり、衣服の場合、燃えたりする可能性があります。
レーザー光に直接身体がさらされる恐れのある場合は、できるだけ皮膚の露出の少ない難燃焼耐熱性の着衣を身につけてください。

 

加工時に発生するガスについて

  アクリル
PMMA
塩ビ
PVC
ポリカーボネイト
PC
ABS PBT PPS POM メラミン
樹脂
フッ化
樹脂
スチレン          
キシレン              
ホルムアルデヒド            
アセトアルデヒド              
塩化水素                
塩化ビニル                
アクリロニトリル                
1.3-ブタジエン                
一酸化炭素                
二酸化炭素                
メタン                
亜硫酸ガス                
硫化カルボニル                
青酸ガス                
フッ化水素                
当社調べ
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