4.VSWR
反射の程度を表すもうひとつの特性としてVSWRがあります。
このVSWRの値は、1に近いほど反射が少ないといえ、良い特性を示します。
VSWRはVoltage Standing Wave Ratioの略であり定在波比とも呼ばれます。
周波数が大きくなると反射が大きくなり、VSWRの値は大きくなります。
なおVSWRはリターン・ロスと次の関係式があります。
例):
VSWR:1.1= リターン・ロス : 約26dB
VSWR:1.2= リターン・ロス : 約21dB
VSWR:1.5= リターン・ロス : 約14dB
5.特性インピ-ダンス
インピーダンスとは簡単に言えば抵抗と考えればいいのですが、高周波回路では回路上を小さな抵抗Znがたくさん並んでいると考える必要があります。
回路上にならぶこのZnの値がすべて同じであればインピーダンスの整合がとれており反射はありませんが、異なる場合には反射が発生し、正確な信号伝達ができなくなります。
ただし、高周波回路では回路全体のインピーダンスは、単純な抵抗の様に足し算ではでてきません。
従って75Ω系の高周波回路に特性インピーダンス50Ωのリレーを使用すると反射が大きくなってしまいます。
インピーダンスは使用機器により定まっており、代表的なものとして50Ω系と75Ω系があります。
例) ・50Ω系:通信、計測器 ・75Ω系:TV、CATV
■高周波回路の考え方
リレーの場合、完全に50Ω系、75Ω系に整合することは現在の技術では非常に困難ですがリレーにより50Ωに近いか75Ωに近いかを知っておく必要があります。
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