穴およびランド径
穴およびランド径はリード線の径に対してやや大きい方が部品の挿入が容易であり、また、はんだ付けの際、はんだがはとめ状に盛られて、取り付け強度が増加します。穴径およびランドの標準寸法を表に示します。
穴径およびランドの標準寸法
単位: mm
穴径の標準値 | 公差 | ランド径 |
---|
0.8 | ±0.1 | 2.0~3.0 |
1.0 |
1.2 | 3.5~4.5 |
1.6 |
注)
- 穴径はリード線より0.2~0.5大きく取る。ただし、噴流式(ウェーブ方式、ジェット方式など)はんだ槽ではんだ付けすると、部品側にはんだが流出するおそれがあるので、この場合は、リード線径+0.2mmが適当である。
- ランドの径は、穴径の2~3倍とする。
- 1個の穴に2本以上リード線を挿入しないこと。
銅張積層板(プリント基板)の膨張および収縮
銅張積層板には、縦方向と横方向があるのでパンチング加工や図形の取り方などについて次の点にご注意ください。
縦方向は横方向と比較して加熱による膨張、収縮率共1/15~1/2少なく、従ってパンチング加工後の反りも縦方向が1/15~1/2少なくなります。縦方向は横方と比較して、機械的強度が10~15%位強くなります。縦方向と横方向では差位があるため、長方形の図形の製品を加工する場合、図形の長い方向に縦方向を取るように、またコネクタ部分を有する配線板はコネクタ部の方向に縦方向を取るように加工します。
例: 下図のようなパターンは150mmの方向にたて方向を取ります。
また、下図のようにコネクタ部分を有するパターンの場合は、矢印の方向に縦方向を取ります。
■はんだごてによる後付け
穴のはんだ詰まりを防ぐことができます。
■プリント板をコネクタとして使用する場合
- 先端を面取りすること。(ソケットに挿入時、箔の欠けを防止する。)
- 片側受刃のコネクタを使用するときは、配線板の反りによる接触不良にご注意ください。
■プリント板参考データ
当社商品を試料に参考データを作成しました。PCボード配線回路設計の際ご参考としてください。
導体幅
導体許容電流は電流を流したときの導体の飽和温度上昇による性能への影響や安全性の面から決定します。(温度上昇は導体幅が狭いほど、また、銅箔厚さが薄いほど大きくなります。)例えば、温度上昇を高く取り過ぎると積層板の変色や特性劣化の原因となります。
一般的には、温度上昇は10℃以下となるように導体許容電流を決めています。この導体許容電流から導体幅を設計してください。図1~3に銅箔別の各温度上昇における電流と導体幅の関係について示しています。また、異常電流によりその導体の破壊電流を超えないように配慮してください。図4に導体幅と破壊電流の関係について示しています。