仕様書、カタログ記載の定格制御容量や寿命は一応の目安です。リレーの使用にあたっては、様々な周囲条件により、故障が発生することがありますので、必ず実負荷、実回路および実条件にてご確認ください。
コイル定格、接点定格、開閉寿命など仕様範囲を超えて使用されますと、異常発熱、発煙、発火のおそれがありますので、絶対におさけください。
リレー通電中に通電部に触れますと感電の危険がありますので、絶対におさけください。リレー(端子台、ソケットなどの接続部品を含む)の取り付け、保守、故障の処置を行う場合は必ず電源を切ってください。
端子の接続につきましては、カタログの内部結線図をご確認のうえ、正しく接続してください。誤った接続をされますと予期せぬ誤作動、異常発熱、発火などの原因となるおそれもありますので、ご注意ください。
溶着、接触不良、断線など万一リレーが故障し、財産・人命に危害を与えることが想定される場合は、車輌システムとしてフェイルセーフの配慮をお願いします。
リレーを正しく使用するためには、選定するリレーの特性を良く知り、リレーの使用条件、環境条件に合致するものであるか否かを検討すると同時にリレーを実使用するに当たってのコイル仕様、接点仕様、周囲条件を十分熟知しておく必要があります。下表にリレー選択上の考慮すべき項目をまとめてみましたので、ご参照ください。
| 項目 | 選択上の考慮点 | |
|---|---|---|
| コイル | a)定格 b)感動電圧(電流) c)開放電圧(電流) d)最大印加電圧(電流) e)コイル抵抗 f)温度上昇 |
|
| 接点 | a)接点構成 b)接点定格 c)接点材質 d)寿命 e)接触抵抗 |
|
| 動作時間 | a)動作時間 b)復帰時間 c)バウンス時間 d)開閉頻度 |
|
| 機械的特性 | a)耐振性 b)耐衝撃性 c)使用周囲温度 d)寿命 |
|
| その他 | a)耐電圧 b)取り付け、端子 c)大きさ d)保護構造 |
|
接点にかかる電圧および電流値(特に投入時および遮断時の電圧、電流波形)、負荷の種類、開閉頻度、周囲の雰囲気、接点の開閉速度、バウンス現象の多寡などによって著しく影響され、接点の転移現象、溶着、異常消耗、接触抵抗の増大などの不良障害となって現れますので、実回路、実負荷等の実使用条件にてご確認ください。また、車載リレーはAC負荷開閉には使用できませんので、ご注意ください。
コイル、マグネットクラッチ、ソレノイドなどのL分が大きい誘導負荷開閉の場合、開閉時のアークが接点に大きなダメージを与え、寿命を著しく短くするおそれがあります。また、高頻度で開閉させた場合、青緑色のサビが発生することがありますので、ご使用の際は当社営業担当までお問い合わせください。
誘導負荷で電流が比較的少ない領域においては、アーク放電により気中に含まれる有機物を分解し、接点に黒色の異物(酸化物、炭化物)を生成させ接触不良となるおそれがありますので、十分にご確認または当社営業担当までお問い合わせください。
接点溶着を促進する大きな突入電流が流れますが、その電流値は配線抵抗および開閉頻度、周囲温度環境に左右されます。実回路、実使用条件での負荷電流値特性を把握の上、余裕のあるリレーをご選定ください。
大きな定常電流での実績だけで定常電流の小さいランプ負荷への使用判断は危険です。定常電流の小さいランプ負荷(40W以下)開閉時、接点面に生ずる開閉アークが局所集中し、接点転移現象によるロッキングにて接点がON故障する場合がありますので、ご使用の際は当社営業担当までお問い合わせください。
一般のランプ負荷に比べ突入電流値が大きく、かつ突入ピーク値に至る時間が短いため、接点溶着し易い負荷電流特性を持っています。実回路、実使用条件での負荷電流値特性を把握の上、余裕のあるリレーをご選定ください。
LED負荷は負荷電流値が小さい値となりますので、接点接触信頼性を十分に確認する必要があります。ご使用の際は当社営業担当までお問い合わせください。
ハロゲン、放電灯、LED以外の新規構造ランプ負荷に使用する場合についても事前に当社営業担当までお問い合わせください。
1c接点のN.C.接点側をモータのブレーキ用に使用する場合、ブレーキ電流が寿命へ影響をおよぼしますので、実回路、実使用条件にてご確認ください。
モータ負荷電流が同じでもL分が大きい場合は接点損傷、転移が増大する場合がありますので、実回路、実使用条件にてご確認ください。
一般に大きな突入電流値で突入ピーク値に至る時間が短く、遮断電流が小さいため、接点溶着および接点転移しやすい負荷電流特性を持っていますので、ご注意ください。また、配線抵抗により突入電流値は左右されますので、実回路にてご確認の上、余裕を持ったリレー選定が必要です。
大きな突入電流がないため、接点損傷が比較的少ない負荷です。定格制御容量を目安にリレーをご選定ください。
リレー接点への接続負荷極性(+側、-側)により、電気寿命へ影響をおよぼすことがありますので、実使用極性にてご確認ください。
ランプやコンデンサのように突入電流の流れる回路では、接点が閉じた瞬間に電圧降下を起こし、リレーが復帰したり、バタツキを生じることがあります。この場合、リレーの電気的寿命を著しく低下させる場合がありますので、ご注意ください。

負荷電圧が高い場合、接点開閉時に発生するアークエネルギーが増大するため、電気的寿命を著しく低下させる場合がありますので、実使用で発生する電圧を漏れなく考慮することが重要です。
コイル入力電圧が高くなるほどリレー動作時間は早くなりますが、接点バウンスも大きくなり電気的寿命の低下を招くことがありますので、ご注意ください。
リレーコイルに短パルスの信号が入力されると、リレー可動片が動作し接点が軽接触する場合があります。この場合、接点圧が十分に確保できず接点溶着を起こすことがあるので、100ms以下の短パルス入力はおさけください。外部手動スイッチ(キースイッチなど)にてリレーを動作させる場合など、十分な確認を実施してください。
開閉頻度が早い場合、電気的寿命が低下する場合がありますので、実使用時の異常モードなどによる高頻度開閉がないかご確認ください。
長期間接点の開閉が行われない場合、接点表面に有機皮膜の生成などにより、接触不安定の原因になりますので、ご注意ください。
高温下で使用される場合、電気的寿命に影響を及ぼすことがありますので、実使用条件にてご確認ください。
固定抵抗、ダイオード、ツェナーダイオードをリレーコイルに並列接続し、リレーコイルOFF時のサージ電圧を低減させた場合、リレー復帰時間が遅くなり、電気的寿命の低下や軽溶着を発生することもありますので、ご注意ください。

推奨ツェナーダイオード
推奨固定抵抗
モータなどのOFF直後の残留電流および車輌実装によるダイオード、ツェナーダイオード、コンデンサなどの回り込みにて、復帰時間遅れなどのリレー機能低下および開閉性能低下を生ずる場合がありますので、実車にてご確認ください。
リレー接点回路でリード線を長く(数十m以上)使用する場合は、線間の浮遊容量のために突入電流が問題となる場合があります。この場合、接点に直列に抵抗を入れてください。

接点保護素子や保護回路の使用により、逆起電圧を低く抑えることができますが、正しく使用しないと逆効果になりますので、ご注意ください。接点保護回路の代表例を下表に示します。ただし、回路上の回り込みにより、リレー復帰時間が遅くなり、電気寿命の低下や軽溶着を発生することもありますので、ご注意ください。
| ダイオード方式 | |
|---|---|
| 回路例 | ![]() |
| 特長・その他 | コイルに貯えられたエネルギーを並列ダイオードによって、電流の形でコイルへ流し、誘導負荷の抵抗分でジュール熱として消費させます。この場合、復帰時間が遅れます。 |
| 素子の選び方 | ダイオードは、逆耐電圧が回路電圧の10倍以上のもので、順方向電流は負荷電流以上のものをご使用ください。電子回路では、回路電圧がそれほど高くない場合、電源電圧の2~3倍程度の逆耐電圧のものでも使用可能です。 |
| ダイオード+ツェナーダイオード方式 | |
|---|---|
| 回路例 | ![]() |
| 特長・その他 | ダイオード方式では、復帰時間が遅れすぎる場合に効果があります。 |
| 素子の選び方 | ツェナーダイオードのツェナー電圧は、電源電圧程度のものを使用します。 |
ダイオードなどの保護素子を実際に組み込む場合は、負荷のすぐ近くに取り付けることが必要です。あまり距離が離れていると、保護素子の効果が発揮できない場合があります。目安として、50cm以内とお考えください。
下図のような接点保護回路の使用はおさけください。通常、直流誘導負荷は、抵抗負荷に比べ開閉が困難とされていますが、適切な保護回路を使用されますと、抵抗負荷と同程度まで性能が向上します。
![]() | ![]() |
遮断時のアーク消弧には非常に効果がありますが、接点の開路時、Cに容量が貯えられているため、接点の投入時にCの短絡電流が流れ、接点が溶着しやすくなります。 | 遮断時のアーク消弧には非常に効果がありますが、接点の投入時、Cへの充電電流が流れ、接点が溶着しやすくなります。 |
負荷と接点は下図(a)のように電源の片方に負荷を接続し、接点は他の一方にまとめて接続してください。これは、接点と接点との間に高い電圧がかかるのを防ぎます。(b)のように両方の電源にバラバラに接続しますと、比較的接近している接点同士がショートした際、電源がデッドショートする危険性があります。
![]() (a)正しい例 | ![]() (b)悪い例 |
2コイルリレー(ツインリレー)または1極リレーにて下図のような回路構成とした場合、負荷電流、電圧、負荷の種類によっては、負荷電流遮断時に発生する接点間アークにて短絡する場合がありますので、ご注意ください。
<2コイルリレー(ツインリレー)または1極リレー2個使い>

<1極リレー>

2コイルリレー(ツインリレー)などの多極リレー使用する場合、短絡事故を防ぐため極間の絶縁、耐圧性能をご確認ください。
下回路図に示されるように、直列に2つのリレー接点が接続されている状態で、それぞれのリレーがその下のタイミングチャートで示されるような時間差を持って制御された時、一方のリレー接点においては、接点開閉時に電流が流れません。これをドライスイッチングと呼びます。
このドライスイッチングは、接点開閉時に投入・遮断が発生しないため、接点消耗を少なくすることができますが、一方で接点の清浄効果が得られないため、導通不良が発生する場合があります。
上記の理由により、当社車載用リレーをこのようなドライスイッチングでご使用いただくことは推奨いたしませんので、ご注意ください。

タイミングチャート:

コイルおよび接点に連続通電した後、一度OFFし、ただちに再度ONする場合、コイルの温度上昇によりコイル抵抗が増加し、感動電圧が高くなります。
コイル温度上昇値は搭載基板、接続ハーネス、接続コネクタ、搭載システムの放熱性、システム周囲の熱源に左右されますので、このような使われ方がある場合は実車、実使用状態にて問題なく動作することをご確認ください。
温度の高い雰囲気で使用すると、リレーコイル抵抗が増大し、感動電圧が高くなります。銅線の抵抗温度係数は1°Cあたり約0.4%であり、この割合でコイル抵抗が増加します。また、低温雰囲気で使用した場合、リレーコイル抵抗が減少するため、開放電圧が低下します。コイル抵抗変化の割合は高温時と同様、1°Cあたり約0.4%で減少します。このような温度特性を持っていることに留意し、ご使用される全温度範囲での動作をご確認ください。
リレー自身の発熱や他機器の発熱でボックス内の温度が上昇しますので、使用周囲温度はボックス内リレー付近として設定ください。
最大印加電圧以上の電圧を加えますと、温度上昇によるコイルの焼損やレアショートを起こす場合もありますので、ご注意ください。PWM制御については、お問い合わせください。
モータ正逆転用ツインリレーなど複数個のコイルで構成されているリレーにおいて、コイルを同時に連続ONさせた場合、お互いのコイル発熱の影響により、短時間でコイル温度が許容値を超える場合があります。このような使い方をする場合は、当社営業担当までお問い合わせください。
コイルへの長期連続通電は、コイル自身の発熱により、コイルの絶縁劣化が促進されます。このような回路の場合、万一の接触不良や断線に備えて、フェイルセーフの回路設計をお願いします。
リレーをトランジスタで駆動する場合、コレクタ接続にて使用されることをおすすめします。また、リレーのON時には定格電圧を印加し、OFF時には完全に零電圧にしておくのが、トラブルのない使い方と言えます。
![]() (◯)コレクタ接続 | ![]() (△)エミッタ接続 | ![]() (△)並列接続 |
リレーのコイル電流を急速に遮断すると、急激な高電圧パルスが発生します。この電圧が、トランジスタの耐電圧を超えると、トランジスタが劣化し、破損に至ることがあります。そのため、必ずサージ吸収素子を接続する必要があります。直流リレーの場合、ダイオード接続が効果的です。このダイオードの定格としては、平均整流電流はリレーのコイル電流と同等のものを、逆方向阻止電圧は電源電圧の約3倍の値のものが適しています。ダイオードの接続は、サージ電圧対策としては優れていますが、リレー開放時の時間遅れがかなり生じ、また、このために、リレーの電気的開閉性能が低下する場合があります。この時間遅れを短くする必要がある時は、トランジスタのCE間に回路電圧の倍以上のツェナーダイオードを接続することにより、改善されます。
![]() | <推奨回路> ![]() |
トランジスタのASOにも注意が必要です。
リレーコイル印加電圧は、徐々に上昇して行くようなものではなく、瞬時に定格電圧が印加され、また瞬時に零電圧にする方法が必要です。
![]() | 非パルス信号 ![]() (×)スナップアクションなし | パルス信号(短形波) ![]() (○)スナップアクション |
入力信号にスナップアクションがない時に、一般的には、シュミット回路を使用して、スナップアクションを得るのが無難です。

VCESATが大きくなりますので、注意が必要です。ただちに不良につながる訳ではありませんが、長期間または多数個になると、この差がトラブルに結びつく場合があります。
![]() (×)ダーリントン接続 | ![]() (○)エミッタ接続 |
コイルに半導体(トランジスタ、UJTなど)をつないでスイッチング動作をさせるような場合、リレーコイルに残留電圧がかかり、このために、復帰不良や誤動作の原因となることがあります。特にDCコイルは、開放電圧が定格電圧の10%V以上という程度でACコイルに比べて低い値となっていること、さらに、寿命回数が増加するにしたがって、開放電圧が一般的に低下する傾向にあるため、復帰不良の危険性や接点圧、耐振性が低下する場合があります。下図のように、トランジスタのコレクタからシグナルを取り出し、他の回路を駆動しようとする時、トランジスタが遮断時であっても、リレーには微少な暗電流が流れ、前記不良の発生要因になることがあります。
●コレクタ次段接続 ![]() |
SCR の駆動は、特にゲート感度およびノイズ誤動作に注意が必要です。

IGT : 定格の3倍以上流すのが安心です。(低温時に注意)
RGK : 1KΩ接続のこと。
RC : 電源の急激な立上がりまたはノイズで誤点弧するのを防ぎます。(dv/dt対策)
リレー接点の投入が交流電源位相に同期する場合は、電気的寿命が極端に低下することがありますので、注意が必要です。

大きな負荷を開閉した後に微小負荷を開閉する場合、大きな負荷を開閉した時に発生する接点飛散物により、微小負荷開閉時接触障害を発生することがありますので、ご注意ください。
熱容量の大きいバスバー、コネクタ、ハーネス、基板にて接続、搭載されている場合、低温中での熱引き現象にてリレー端子および接点が冷やされ、リレー内に僅かに存在する有機ガスが凝結し、接点障害を発生させる場合がありますので、当社営業担当までお問い合わせください。
接触抵抗は動的接触抵抗と静的接触抵抗に分けられます。カタログ、仕様書記載の接触抵抗は静的な値です。動的接触抵抗は接点動作直後の値であるため、一般的に大きな値を示しますので、ご注意ください。
接点表面に存在する微少皮膜のため、接点通電電圧が小さい場合、(6V以下)および接点通電電流が小さい程、(1A以下)接触抵抗は大きな値を示す場合がありますので、ご注意ください。
メカニカルリレーは動作、復帰時作動音が発生します。また、動作時はコイル印加電圧が高いほど大きな音となりますので、ご注意ください。
作動音は搭載基板、搭載システムの共鳴、共振により、リレー単品時より大きな音となる場合がありますので、実装状態での確認が必要となります。
接点に大きな電流が流れている場合、電磁反発現象にて接点が振動し、微弱な異音が発生する場合がありますので、静寂性が必要な場合はご注意いただくか当社営業担当までお問い合わせください。
リレーOFF状態にて外部振動、衝撃が加わるとリレー可動片が振動し、異音が発生する場合があります。静寂性が必要な場合は実装後の実使用状態にて、ご確認ください。
リレーOFF時、リレーコイルからサージ電圧が発生しますが、コイルと並列に抵抗接続することにより、このサージ電圧を低減させることができます。また、抵抗の代わりにダイオードを並列接続することによっても、サージ電圧をなくすことができます。なお、抵抗とダイオードの並列接続は、リレー復帰時間遅れを発生させ、電気的性能低下となる場合がありますので、ご注意ください。
(注1)温度により、湿度範囲が異なりますので、下図に示す湿度範囲にてお願いします。
(注2)空輸の場合、正規の貨物輸送環境(約80kPa)に保たれていれば、製品品質に影響ありません。

(許容温度はリレーにより異なります)
塵埃、SO2、H2S や有機ガスが少ない常温常湿の雰囲気中での使用をおすすめします。ご使用場所の周囲雰囲気の悪い場合は、プラシール型の密封型をご検討ください。
リレーの周囲にシリコーンガスの発生源(シリコーンゴム、シリコーンオイル、シリコーン系コーティング剤、シリコーン充填剤など)を使用されますと、シリコーンガス(低分子シロキサンなど)が発生し、プラスチックの透過性により、シリコーンガスが製品内に侵入します。
このような雰囲気下でリレーを使用・保管されますと、シリコーン化合物が接点に付着して絶縁化し、接触不良になることがありますので、シリコーンガスを発生させるものはリレー近傍で使用しないでください。
リレーをモータ、スピーカなど強力な磁気を生ずる部品の近傍へ搭載およびリレー同士を近接取り付けした場合、リレー動作特性の変化や誤動作する場合がありますので、実装後の実動作状態にて、ご確認ください。
基板実装などの状態によっては、リレー搭載部位の振動が共振などにより、想定外に増大する場合がありますので、実使用状態にてご確認ください。一般的にN.C.接点の耐振動性能は、N.O.接点側よりも劣りますので、振動の多い場所での搭載はN.O.接点使用をおすすめします。
また、リレーの特性に悪影響を与えますので、超音波・高周波振動の印加はおさけください。
接点の動作方向および可動片の動作方向が、振動衝撃方向と直角になるように取り付けるのが理想的です。とくにコイル無励磁状態における、N.C.接点の耐振耐衝撃性は、取り付け方向に大きく左右されますので、ご注意ください。
周囲雰囲気が高温多湿下で、温度が高温から低温に急変する時、または、低温中から高温多湿中へ急に移した時、水蒸気が凝縮しリレーに水滴が付着する現象を言います。
結露により、絶縁劣化、コイル断線、錆などの不具合の原因になります。結露による不具合は保証いたしかねますので、ご注意ください。
搭載されている機器の熱引き現象により、製品内部の冷却が加速され、結露を促進させることがありますので、実使用状態における最悪条件での評価をお願いします。
(特に製品近傍に高発熱体がある場合は注意が必要です。また、製品内部の結露も含みます。)
熱容量の大きいバスバー、コネクタ、ハーネス、基板にて接続、搭載されている場合、熱引き現象により、リレー内部の冷却が加速され結露を促進させますので、実装状態にてご確認ください。
プリント板取り付けタイプは、被水する環境での使用をおさけください。
その他タイプの商品耐水性能は、個別の商品により異なりますので、当社営業担当までお問い合わせください。
0°C以下の低温では氷結にご注意ください。氷結とは温度が氷点以下になったとき、外部環境およびリレーに含まれる水分が凍りつくことをいいます。氷結により、可動部の固着や動作遅延または接点間に氷が介在し、接点導通に支障をきたす等の不具合の原因になります。氷結による不具合は保証いたしかねます。
搭載されている機器の熱引き現象により製品内部の冷却が加速され、氷結を促進させることがあります。また周囲環境によってその発生条件は異なるため、必ず実使用状態における最悪条件での評価をお願いします。
熱容量の大きいバスバー、コネクタ、ハーネス、基板にて接続、搭載されている場合、熱引き現象により、リレー内部の冷却が加速され、氷結を促進させますので、実装状態にてご確認ください。
低温・低湿中では、プラスチックがもろくなることもありますので、ご注意ください。
ルーズコンタクトにならないように取り付け部の振動を考慮してください。また、リレー端子とコネクタの接触部が、微しゅう動振動する場合においても接触障害発生することがありますので、ご注意ください。
使用温度、通電発熱によりコネクタ嵌合(かんごう)力が低下し、コネクタ接触部が異常発熱する場合があります。十分余裕を持ったコネクタをご選定ください。
周囲環境により、リレー端子とコネクタの接触部が腐食および接続部抵抗増加が生じないようにコネクタ材質、表面処理をご選定ください。
リレーは電子回路へ影響をおよぼすほどのノイズ発生源となることがありますので、以下の点にご注意ください。
![]()
| ![]()
|
穴およびランド径はリード線の径に対して、やや大きい方が部品の挿入が容易であり、また、はんだ付けの際にも、はんだがハトメ状に盛られて取り付け強度が増加します。穴径およびランドの標準寸法を下表に示します。
穴径およびランドの標準寸法
(単位:mm)
| 穴径の標準値 | 公差 | ランド径 |
|---|---|---|
| 0.8 | ±0.1 | 2.0~3.0 |
| 1.0 | ||
| 1.2 | 3.5~4.5 | |
| 1.6 |
(備考)
銅張積層板には、縦方向と横方向があるのでパンチング加工や図形の取り方などについて、次の点に注意しなければなりません。縦方向は横方向に比較して加熱による膨張、収縮率共に1/15~1/2程度と少ないため、パンチング加工後の反りも縦方向が1/15~1/2程度なくなります。縦方向は横方向に比較して、機械的強度が10~15%程度強くなります。
縦方向と横方向では差異があるため、長方形の図形の製品を加工する場合、図形の長い方向に縦方向を取るように、また、コネクタ部分を有する配線板は、コネクタ部の方向に縦方向を取るように加工します。
例:下図のようなパターンは、150mmの方向に縦方向を取ります。

また、下図のようにコネクタ部分を有するパターンの場合は、矢印の方向に縦方向を取ります。

装置の小型化にともなって、リレーを従来のソケットに差し込むプラグイン型に代わって、半導体とともにプリント板にはんだ付けすると言った方法が多くなっています。
その場合、プリント板に塗布するフラックスがリレー内に入り、機能を損なうというトラブルが発生することがあります。そこで、リレーをプリント板にはんだ付けする際の注意点を以下に述べますので、実際の使用状態に照らし合わせながら、トラブル防止の参考にしてください。なお、保護構造により、自動はんだや自動洗浄の適否がありますので、リレーの構造と特徴にご注意ください。





注)CB, CMリレーは対象外となります。各商品カタログをご参照ください。

自動はんだ
手付けはんだ
注)CB, CMリレーは対象外となります。各商品カタログをご参照ください。



コーティング剤種類 | リレーへの適合 | 特徴 |
|---|---|---|
| エポキシ系 | ○ |
|
| ウレタン系 | △ |
|
| シリコーン系 | × |
|
上記以外のコーティング材については、当社営業担当までお問い合わせください。
装置の小型化・軽量化・薄型化に伴い、プリント板への部品実装形態も“挿入実装”から高密度実装・両面実装が可能な“表面実装”へ移行してきています。プリント板用リレーにも、この“表面実装”を可能にしたタイプがあり、これらのリレーの実装を誤まった条件で実施しますと、機能を損なうというトラブルが発生することがあります。そこで、サーフェスマウント型リレーをプリント板に実装する際のご注意点を以下に述べますので、トラブル防止の参考にしてください。
注) スルーホール端子型のリフローはんだについては、当社営業担当までお問い合わせください。

〈スクリーン印刷方式〉

〈ディスペンサ吐出方式〉



<サーフェスマウント型リレーのはんだ付け推奨条件の一例>
| IRS法 T1 = 150~180°C | ![]() ![]() |
注)温度プロファイルは、プリント基板表面の端子はんだ付け部(注1)の温度を示します。実装密度状態やリフロー炉の加熱方法、基板の種類などによっては、リレー外郭部の温度が極端に高くなることがあります。実使用条件にて十分にご確認の上、ご使用ください。また、各商品によって保証温度が異なります。各商品カタログをご参照ください。
<その他>
上記以外のはんだ付け方法(ホットエアー加熱、ホットプレート加熱、レーザー加熱、パルスヒータ加熱など)については、実装条件を確認の上、ご使用ください。
はんだ付けの熱により、リレーや他の部品を劣化させないよう、ただちに冷却することをおすすめします。

リレーを取り付けた装置などを輸送される場合、強い振動・衝撃や大きな荷重がリレーに加わりますと、機能障害を発生させることがありますので、振動・衝撃が許容範囲内になるように緩衝など包装形態の配慮をお願いします。
高温・多湿や有機ガス・硫化ガス雰囲気中に長時間保管(輸送期間も含む)されますと、接点表面に硫化皮膜や、酸化皮膜が生成し、接触不安定や接点障害を発生させたり、機能障害を発生させることがあります。保管・輸送の雰囲気をご確認ください。
リレーの中には品種により、スティック包装されたものがあります。このスティック包装の取扱いにおいて、スティック内に端数のリレーが残っている際には、リレーが、ガタつかないように片側のストッパーを押し込んでください。スティック内のすき間でリレーが、ガタつくと、リレーの外観・特性上で支障をきたすおそれがありますので、十分にご注意ください。

ステイック包装状態で、落下および倒れ発生するような取り扱いした場合、リレー特性異常となっている可能性がありますので、使用をおさけください。

リレーがプリント基板に取り付けられた状態で、プリント基板の加工を行うと、加工時に発生した微小な切り屑などがリレー内部に入り、動作不良や接触不良が発生する場合があります。特に、フラックスタイトタイプおよび通気孔付きタイプはご注意ください。また、基板加工時に加わる振動や衝撃により、リレーの特性や構造に異常が発生する場合がありますのでご注意ください。
信頼性とは、「信じて頼れる性質」ということになります。簡単に言うと、「品物が、使用期間中、故障しないで稼働する性質」=「故障しない性質」ということです。
狭義と広義の分類は、次のようなことから始まっています。商品は、寿命有限というところから始まっています。つまり、いつかは壊れるということです。故障した時に、捨てるかまたは修理して再び使用するかの2通りがあります。前者を使い捨て品、後者を修理可能品と呼びます。使い捨て品の信頼性は、「狭義の信頼性」修理可能品の信頼性は、「広義の信頼性」です。広義の信頼性は、修理再使用を考える時は、「故障しない性質」という狭義の信頼性の他に、「故障した時の修復のしやすさ」、すなわち保全性を併せて考える必要があります。
信頼性(狭義)+保全性=広義の信頼性
ということになります。最近ではこれに加えて、設計の信頼性を重視するようになってきました。まとめますと、信頼性は元来は、耐久性=故障しない、少ないことを意味していましたが、信頼性が広がるにつれて容易に修理できること、すなわち保全性が重視されるようになりました。さらに、人間-機械系の信頼性が注目され、設計信頼性が加わってきた訳です。
| 信頼性 (広義) | 1. | 信頼性(狭義)・耐久性 長持ちする → MTTF, B10, R(T), | |
|---|---|---|---|
| 故障が少ない → λ, MTBF | アベイラビリティ | ||
| 2. | 保全性 MTTR 予防保全, 予知保全 | ||
| 3. | 設計信頼性 Human, factor, 冗長性, フールプルーフ フェイルセーフ |
信頼性はメーカーで作り込まれます。これを、「固有の信頼性」と言い、「狭義の信頼性」が中心になります。また、ユーザが使用する面の信頼性を、「使用の信頼性」と呼び、保全性を含んだ「広義の信頼性」が焦点になります。リレーなどでは、使用の信頼性が、使われ方を考慮した選択などのサービス面で重要視されています。
信頼性の尺度には様々なものがありますが、最も多く使われるものをあげてみます。
| 尺度 | 表示例 |
|---|---|
| 信頼度R(T) | 99.9% |
| MTBF | 100時間 |
| MTTF | 100時間 |
| 故障率λ | 20Fit, 1%/時間 |
| セーフライフB10 | 50時間 |

「信頼できる度合(%)」を表わしています。
今10個の電球を100時間つけっ放しにした時、100時間後に10個全部が点灯していたとすると、信頼度は10/10=100%です。
3個しか点灯していなければ、信頼度は3/10=30%です。JIS Z8115の定義では、
系・機器・部品などが … 部品ユニット、製品、システム全てが対象
規定の条件のもとで … 環境、使用条件
意図する期間中 … 使用期間、規定の時間
規定する機能を遂行する … 故障なしで稼働する
確率 … 確からしさ
となります。
Mean Time Between Failuresの略です。
「平均故障間隔」と訳されています。
「修理しながら使用する系、機器、部品などの相隣する故障間の動作時間の平均値」ということです。
MTBFの対象は、「修理しながら使用する」ものに限定されています。
MTBFがわかっているとその製品は、「何時間無故障で使えるか」、「何時間使用した時に修理すれば良いか」などを知ることができます。
また、MTBFは故障までの寿命を示している訳ですから、寿命の代わりにMTBFが代表的に使われます。
Mean Time To Failureの略です。
「故障までの平均時間」と訳されます。
「修理しない系、機械、部品などの故障までの動作時間の平均値」となります。
MTTFの対象は、「修理しない品物」=「使い捨て品」です。部品・材料などが主対象になり、リレーもこの中に含まれます。
Failure Rateと呼ばれ、「故障の起きる割合」です。故障率には、「平均故障率」と「瞬間故障率」の2種類があります。平均故障率は、次のように定義されます。
平均故障率=総故障数/総稼動時間
一般に故障率と言う場合は、「瞬間故障率」を指します。「ある時点までに作動してきた系、機器、部品などが引き続く単位期間内に故障を起こす割合」ということになります。故障率の単位としては%/時間が多く使われます。故障率が小さい部品などは単位として、
Fit(Failure Unit)=10-9/時間
が使われます。リレーでは時間で表現しにくいため%/回数が多く使われます。
信頼度の裏返しで
1-R (B) = t %
となるような値Bを言います。一般にはB〔1-R(B)=10 %〕が多く使われます。場合によってはMTTFよりも現実的な値になります。
この故障とは、一般には、「物が壊れて使えなくなること」を指します。しかし、場合によっては機能の低下、不十分な状態までも故障と考える必要があります。つまり、「系、機器、部品などが規定の機能を失うこと」となります。
ある製品が生産され、使用期間を経て廃棄されるまでの生涯の故障率の推移を図にすると、下図のようになります。その形から、バスタブ曲線と呼ばれています。製造完了時点を時間軸の“0”点として縦軸に故障率をとっています。
(I)における高い故障率は初期故障期間と呼ばれ、この期間の故障は初期故障と言われています。潜在していた設計ミス、工程での欠陥など、さまざな弱点が使用初期に現われるものです。この種の欠陥を早く見い出し、動作を安定させる必要があります。この過程をデバッギング(debugging)と言い、エージング、スクリーニングなどが行なわれます。
初期故障がおさまると、つぎは、かなり長時間にわたって故障率の安定した期間(Ⅱ)がきます。故障率がほぼ一定ということは、故障がランダム(時間的に)発生することを意味し、この期間を偶発故障期間、故障を偶発故障と呼んでいます。この期間の故障率“0”にすることは当然望まれることですが、現実には不可能でなるべく“0”に近づける努力をすることになります。
偶発故障期間が過ぎると、故障率が漸次高くなる期間(Ⅲ)がつづきます。これは摩耗、疲労などにより寿命がつきることによります。この期間を摩耗故障期間、故障を摩耗故障と呼んでいます。この種の故障に対しては、事前の予知による取り替えなどで予防できます。リレーの場合、実績や実機での性能確認で、ある程度予測できるものです。また、リレーの使用が意図されるのは偶発故障期間だけであって、この期間の長さを寿命とよんでいます。

故障のパターンを分類し、寿命特性を分析するには、ワイブル分布を主体として、ワイブル解析がよく用いられます。ワイブルの分布曲線は

です。複雑なように見えますが、変数m、a、γの3つが織り込まれただけです。
m : 形状パラメータ
α : 尺度パラメータ
γ : 位置パラメータ
と呼びます。
実際の故障分布の形に、ワイブル分布をあてはめるには、上記の3つの変数が推定できればよいのです。

面倒な計算式を使う代わりにワイブル確率紙を用います。ワイブル確率紙の特長は次のようなものです。
(1) ワイブル分布が寿命分布の実際に一番よく近似しています。
(2) ワイブル確率紙は取扱いが容易です。
(3) いろいろな型の故障が混在していても、図上で識別できます。
前述のバスタブ曲線との関係は次の通りです。形状パラメータmの値が、その故障がどんな型のものかということを表わしています。
(1) m<1の場合:故障の型は、初期故障型になります。
(2) m=1の場合:故障の型は、偶発故障型になります。
(3) m>1の場合:故障の型は、摩耗故障型になります。
* 特定商品とは、タクタイルスイッチ(ライトタッチスイッチ)、ディテクタスイッチ、プッシュスイッチ、エンコーダ、ロータリボリューム、ポジションセンサ、およびタッチパネルを指します。