2. 穴およびランド径
穴およびランド径はリード線の径に対して、やや大きい方が部品の挿入が容易であり、また、はんだ付けの際にも、はんだがハトメ状に盛られて取り付け強度が増加します。穴径およびランドの標準寸法を下表に示します。
穴径およびランドの標準寸法
(単位:mm)
穴径の標準値 | 公差 | ランド径 |
---|
0.8 | ±0.1 | 2.0~3.0 |
1.0 |
1.2 | 3.5~4.5 |
1.6 |
(備考)
- 穴径はリード線より0.2mm~0.5mm大きくとる。
ただし、噴流式(ウェーブ方式、ジェット方式など)はんだ槽ではんだ付けすると、部品側にはんだが流出するおそれがあるので、この場合は、リード線径+0.2mmが適当である。 - ランドの径は、穴径の2~3倍とする。
- 1個の穴に2本以上リード線を挿入しないこと。
3. 銅張積層板の膨張および収縮率
銅張積層板には、縦方向と横方向があるのでパンチング加工や図形の取り方などについて、次の点に注意しなければなりません。縦方向は横方向に比較して加熱による膨張、収縮率共に1/15~1/2程度と少ないため、パンチング加工後の反りも縦方向が1/15~1/2程度なくなります。縦方向は横方向に比較して、機械的強度が10~15%程度強くなります。
縦方向と横方向では差異があるため、長方形の図形の製品を加工する場合、図形の長い方向に縦方向を取るように、また、コネクタ部分を有する配線板は、コネクタ部の方向に縦方向を取るように加工します。
例:下図のようなパターンは、150mmの方向に縦方向を取ります。
また、下図のようにコネクタ部分を有するパターンの場合は、矢印の方向に縦方向を取ります。
15. 基板実装
1. スルーホール型
装置の小型化にともなって、リレーを従来のソケットに差し込むプラグイン型に代わって、半導体とともにプリント板にはんだ付けすると言った方法が多くなっています。
その場合、プリント板に塗布するフラックスがリレー内に入り、機能を損なうというトラブルが発生することがあります。そこで、リレーをプリント板にはんだ付けする際の注意点を以下に述べますので、実際の使用状態に照らし合わせながら、トラブル防止の参考にしてください。なお、保護構造により、自動はんだや自動洗浄の適否がありますので、リレーの構造と特徴にご注意ください。
1. リレーの装着
- 端子を曲げて自立端子型(クリンチ)にすることは、おさけください。リレーの性能が保証できなくなることがあります。
- プリント板の加工は、プリント板推奨加工図通り正しく行ってください。
- 品種により、自動実装の可能なスティック包装もあります。(リレーが、ガタつかないよう、ご注意ください。)なお、実装機のツメの保持力があまり大きいと内部に支障が生じ、リレーの性能が保証できなくなることがあります。
2. フラックス塗布
- フラックスがプリント板より上に溢れないように、位置調整してください。特に、ダストカバー型はご注意ください。
- フラックスは、非腐蝕性のロジン系のものをご使用ください。
- ダストカバー型で、右図のようにフラックスをスポンジに含ませ、その上からプリント板を押し付ける方法にした場合、フラックスがリレー内部に入りますので、絶対におさけください。
深く押し付けますと、フラックスタイト型でもフラックスが入ることがありますので、ご注意ください。
3. 予備加熱
- 自動はんだの場合には、必ず予備加熱を行ってください。ダストカバー型やフラックスタイト型の場合、予備加熱はソルダ時にフラックスがリレー内に入りにくくするのに効果があります。また、はんだ付け性もよくなります。
- 予備加熱は下記条件で行ってください。
- 温 度 : 100°C以下(プリント板はんだ面)
- 時 間 : 120秒以内
- 装置の故障などで長時間高温中に放置されますと、特性に影響を与えることもありますので、ご注意ください。
注)CB, CMリレーは対象外となります。各商品カタログをご参照ください。
4. はんだ付け
自動はんだ
- はんだ付けはフローソルダが最適です。
- はんだがプリント基板上にあふれないように、液面調整をしてください。
- 品種により、特に規定のない限り下記条件にて、行ってください。
- 多層基板の場合、基板の熱容量が大きいため、リレーを劣化させることがありますので、ご注意ください。
- はんだ温度 : 260°C以下
- はんだ時間 : 5秒以内
手付けはんだ
- コテ先のクリーニングを十分に行ってください。
- はんだごて : 30W~60W
- こて先温度 : 300°C
- はんだ時間 : 約3秒以内
注)CB, CMリレーは対象外となります。各商品カタログをご参照ください。
5. 冷却
- はんだ付けの熱により、リレーや他の部品を劣化させないよう、ただちに送風して冷却することをおすすめします。
- はんだ後、ただちに洗浄液、コーティング液などの冷たい液に浸漬や液剤をスプレーすることはおさけください。密閉性を損ない、リレー内部へ液剤が侵入することがあります。
6.洗浄
- 洗浄非対応商品の洗浄は行わないでください。
- 洗浄対応商品の場合、洗浄液はアルコール系のものをご使用ください。他の洗浄液(例えばトリクレン、クロロセン、シンナー、ベンジールアルコール、ガソリン)を使用されますとケースを破損することがあります。
- 超音波洗浄はおさけください。超音波洗浄をされますと超音波エネルギーにより、コイル断線や接点の軽いスティッキングを起こすことがあります。
- グラスショット洗浄はおさけください。ガラス粉末がリレー内部に入り、動作不良を起こすことがあります。
- 端子カットはおさけください。端子カットをされますとカッターによる振動により、コイル断線や接点の軽いスティッキングを起こすことがあります。
7. コーティング
- 腐蝕性ガスや高温中でのプリント基板の絶縁劣化防止のため、コーティング処理をされる場合、次の内容にご注意ください。
- ダストカバー型およびフラックスタイト型の場合、コーティング剤がリレー内部に侵入し、接触障害を発生することがありますので、リレーに付着させないようにご注意ください。あるいは、リレーを後付けとしてください。
- コーティング剤の種類によっては、リレーに悪影響を与える場合があり、また溶剤(例えばキシレン、トルエン、MEK、I.P.A)によりケースを破損させたり、エポキシを化学的に溶解させ、密封破壊を招くことがありますので、十分ご確認のうえ選択してください。
- リレーやICなどのコンポーネント全体をコーティングされる場合、コーティング剤の可とう性に十分ご注意ください。熱ストレスによる、はんだ剥がれなどが発生することがあります。
コーティング剤種類 | リレーへの適合 | 特徴 |
---|
エポキシ系 | ○ | - 絶縁性は良い。
- 作業性がやや悪いが、リレー接点への影響はない。
|
---|
ウレタン系 | △ | - 絶縁性、作業性ともに良い。
- 溶剤により、ケースを破損させる場合があり、確認が必要です。
|
---|
シリコーン系 | × | - シリコーンガスは接触不良の原因になりますので、使用しないでください。
|
---|
上記以外のコーティング材については、当社営業担当までお問い合わせください。
2. SMD型
装置の小型化・軽量化・薄型化に伴い、プリント板への部品実装形態も“挿入実装”から高密度実装・両面実装が可能な“表面実装”へ移行してきています。プリント板用リレーにも、この“表面実装”を可能にしたタイプがあり、これらのリレーの実装を誤まった条件で実施しますと、機能を損なうというトラブルが発生することがあります。そこで、サーフェスマウント型リレーをプリント板に実装する際のご注意点を以下に述べますので、トラブル防止の参考にしてください。
注) スルーホール端子型のリフローはんだについては、当社営業担当までお問い合わせください。
1. クリームはんだ塗布
- プリント基板の実装パッド寸法は、はんだ付け性、絶縁性などを考慮し、実装時のバラツキを吸収できるようにする必要があります。各商品の寸法図「実装パッド図(推奨値)」をご参照ください。
- クリームはんだの塗布は、スクリーン印刷による方法と、ディスペンサ吐出による方法の2通りがあります。
どちらの方法においても、クリームはんだが適度な厚さ、形状であり、ヌレ性・絶縁性が良好であることが大切です。
〈スクリーン印刷方式〉
〈ディスペンサ吐出方式〉
2. リレーの装着
- チップ部品のように、小型・軽量(約100mg以下)の部品は多少位置ずれしても、セルフ・アライメント効果が期待できますが、リレーなどの機構部品ではこれを望めませんので、リレーとランドの位置合わせは慎重に行ってください。
- 実装機のツメの保持力があまりに大きいと内部に支障が生じ、リレーの性能が保証できなくなることがあります。
- 自動実装が可能なテーピング包装を採用しております。
- 商品の防湿包装開封後は、すみやかにご使用ください。(開封後の保管可能期間については、各商品カタログをご参照ください。保管可能期間内にご使用にならない場合は、湿度管理されたデシケータでの保管または、シリカゲルを入れた防湿袋などに保管してください。)
3. リフロー
- 高耐熱性を実現したサーフェスマウント型リレーを使用しても、気密実装状態やリフロー炉の加熱方法、基板の種類などによっては、リレー外郭部およびリレー内部の温度が極端に高くなり、気密性が破壊されることがありますので、実使用条件にて、十分にご確認の上、ご使用ください。
<サーフェスマウント型リレーのはんだ付け推奨条件の一例>
IRS法
T1 = 150~180°C T2 = 230°C以上 T3 = 250°C以内 t1 = 60~120秒 t2 = 30秒以内 |
|
注)温度プロファイルは、プリント基板表面の端子はんだ付け部(注1)の温度を示します。実装密度状態やリフロー炉の加熱方法、基板の種類などによっては、リレー外郭部の温度が極端に高くなることがあります。実使用条件にて十分にご確認の上、ご使用ください。また、各商品によって保証温度が異なります。各商品カタログをご参照ください。
<その他>
上記以外のはんだ付け方法(ホットエアー加熱、ホットプレート加熱、レーザー加熱、パルスヒータ加熱など)については、実装条件を確認の上、ご使用ください。
はんだ付けの熱により、リレーや他の部品を劣化させないよう、ただちに冷却することをおすすめします。
4. 冷却・洗浄
- はんだ付けの熱により、リレーや他の部品を劣化させないよう、ただちに送風して冷却することをおすすめします。
- リレー特性に悪影響を与えますので、洗浄(超音波洗浄、ボイリング洗浄、グラスショット洗浄)、およびコーティングはおさけください。
16. 保管・輸送
1. 輸送
リレーを取り付けた装置などを輸送される場合、強い振動・衝撃や大きな荷重がリレーに加わりますと、機能障害を発生させることがありますので、振動・衝撃が許容範囲内になるように緩衝など包装形態の配慮をお願いします。
2. 保管
高温・多湿や有機ガス・硫化ガス雰囲気中に長時間保管(輸送期間も含む)されますと、接点表面に硫化皮膜や、酸化皮膜が生成し、接触不安定や接点障害を発生させたり、機能障害を発生させることがあります。保管・輸送の雰囲気をご確認ください。
17. 製品取り扱い
1. スティック包装
リレーの中には品種により、スティック包装されたものがあります。このスティック包装の取扱いにおいて、スティック内に端数のリレーが残っている際には、リレーが、ガタつかないように片側のストッパーを押し込んでください。スティック内のすき間でリレーが、ガタつくと、リレーの外観・特性上で支障をきたすおそれがありますので、十分にご注意ください。
ステイック包装状態で、落下および倒れ発生するような取り扱いした場合、リレー特性異常となっている可能性ありますので、使用をおさけください。
2. リレー搭載後の注意
リレーがプリント基板に取り付けられた状態で、プリント基板の加工を行うと、加工時に発生した微小な切り屑などがリレー内部に入り、動作不良や接触不良が発生する場合があります。特に、フラックスタイトタイプおよび通気孔付きタイプはご注意ください。また、基板加工時に加わる振動や衝撃により、リレーの特性や構造に異常が発生する場合がありますのでご注意ください。
18. 信頼性
1. 信頼性とは
1. 狭義の信頼性
信頼性とは、「信じて頼れる性質」ということになります。簡単に言うと、「品物が、使用期間中、故障しないで稼働する性質」=「故障しない性質」ということです。
2. 広義の信頼性
狭義と広義の分類は、次のようなことから始まっています。商品は、寿命有限というところから始まっています。つまり、いつかは壊れるということです。故障した時に、捨てるかまたは修理して再び使用するかの2通りがあります。前者を使い捨て品、後者を修理可能品と呼びます。使い捨て品の信頼性は、「狭義の信頼性」修理可能品の信頼性は、「広義の信頼性」です。広義の信頼性は、修理再使用を考える時は、「故障しない性質」という狭義の信頼性の他に、「故障した時の修復のしやすさ」、すなわち保全性を併せて考える必要があります。
信頼性(狭義)+保全性=広義の信頼性
ということになります。最近ではこれに加えて、設計の信頼性を重視するようになってきました。まとめますと、信頼性は元来は、耐久性=故障しない、少ないことを意味していましたが、信頼性が広がるにつれて容易に修理できること、すなわち保全性が重視されるようになりました。さらに、人間-機械系の信頼性が注目され、設計信頼性が加わってきた訳です。
信頼性 (広義) | 1. | 信頼性(狭義)・耐久性 長持ちする → MTTF, B10, R(T), | |
---|
故障が少ない → λ, MTBF | アベイラビリティ |
2. | 保全性 MTTR 予防保全, 予知保全 |
3. | 設計信頼性 Human, factor, 冗長性, フールプルーフ フェイルセーフ | |
3. 固有の信頼性と使用の信頼性
信頼性はメーカーで作り込まれます。これを、「固有の信頼性」と言い、「狭義の信頼性」が中心になります。また、ユーザが使用する面の信頼性を、「使用の信頼性」と呼び、保全性を含んだ「広義の信頼性」が焦点になります。リレーなどでは、使用の信頼性が、使われ方を考慮した選択などのサービス面で重要視されています。
2. 信頼性の尺度
信頼性の尺度には様々なものがありますが、最も多く使われるものをあげてみます。
尺度 | 表示例 |
---|
信頼度R(T) | 99.9% |
---|
MTBF | 100時間 |
---|
MTTF | 100時間 |
---|
故障率λ | 20Fit, 1%/時間 |
---|
セーフライフB10 | 50時間 |
---|
1. 信頼度
「信頼できる度合(%)」を表わしています。
今10個の電球を100時間つけっ放しにした時、100時間後に10個全部が点灯していたとすると、信頼度は10/10=100%です。
3個しか点灯していなければ、信頼度は3/10=30%です。JIS Z8115の定義では、
系・機器・部品などが … 部品ユニット、製品、システム全てが対象
規定の条件のもとで … 環境、使用条件
意図する期間中 … 使用期間、規定の時間
規定する機能を遂行する … 故障なしで稼働する
確率 … 確からしさ
となります。
2. MTBF
Mean Time Between Failuresの略です。
「平均故障間隔」と訳されています。
「修理しながら使用する系、機器、部品などの相隣する故障間の動作時間の平均値」ということです。
MTBFの対象は、「修理しながら使用する」ものに限定されています。
MTBFがわかっているとその製品は、「何時間無故障で使えるか」、「何時間使用した時に修理すれば良いか」などを知ることができます。
また、MTBFは故障までの寿命を示している訳ですから、寿命の代わりにMTBFが代表的に使われます。
3. MTTF
Mean Time To Failureの略です。
「故障までの平均時間」と訳されます。
「修理しない系、機械、部品などの故障までの動作時間の平均値」となります。
MTTFの対象は、「修理しない品物」=「使い捨て品」です。部品・材料などが主対象になり、リレーもこの中に含まれます。
4.故障率
Failure Rateと呼ばれ、「故障の起きる割合」です。故障率には、「平均故障率」と「瞬間故障率」の2種類があります。平均故障率は、次のように定義されます。
平均故障率=総故障数/総稼動時間
一般に故障率と言う場合は、「瞬間故障率」を指します。「ある時点までに作動してきた系、機器、部品などが引き続く単位期間内に故障を起こす割合」ということになります。故障率の単位としては%/時間が多く使われます。故障率が小さい部品などは単位として、
Fit(Failure Unit)=10-9/時間
が使われます。リレーでは時間で表現しにくいため%/回数が多く使われます。
5. セーフライフ
信頼度の裏返しで
1-R (B) = t %
となるような値Bを言います。一般にはB〔1-R(B)=10 %〕が多く使われます。場合によってはMTTFよりも現実的な値になります。
3. 故障
1. 故障とは(failure)
この故障とは、一般には、「物が壊れて使えなくなること」を指します。しかし、場合によっては機能の低下、不十分な状態までも故障と考える必要があります。つまり、「系、機器、部品などが規定の機能を失うこと」となります。
2. 故障特性・バスタブ曲線
ある製品が生産され、使用期間を経て廃棄されるまでの生涯の故障率の推移を図にすると、下図のようになります。その形から、バスタブ曲線と呼ばれています。製造完了時点を時間軸の“0”点として縦軸に故障率をとっています。
(I) 初期故障時間
(I)における高い故障率は初期故障期間と呼ばれ、この期間の故障は初期故障と言われています。潜在していた設計ミス、工程での欠陥など、さまざな弱点が使用初期に現われるものです。この種の欠陥を早く見い出し、動作を安定させる必要があります。この過程をデバッギング(debugging)と言い、エージング、スクリーニングなどが行なわれます。
(Ⅱ) 偶発故障期間
初期故障がおさまると、つぎは、かなり長時間にわたって故障率の安定した期間(Ⅱ)がきます。故障率がほぼ一定ということは、故障がランダム(時間的に)発生することを意味し、この期間を偶発故障期間、故障を偶発故障と呼んでいます。この期間の故障率“0”にすることは当然望まれることですが、現実には不可能でなるべく“0”に近づける努力をすることになります。
(Ⅲ) 摩耗故障期間
偶発故障期間が過ぎると、故障率が漸次高くなる期間(Ⅲ)がつづきます。これは摩耗、疲労などにより寿命がつきることによります。この期間を摩耗故障期間、故障を摩耗故障と呼んでいます。この種の故障に対しては、事前の予知による取り替えなどで予防できます。リレーの場合、実績や実機での性能確認で、ある程度予測できるものです。また、リレーの使用が意図されるのは偶発故障期間だけであって、この期間の長さを寿命とよんでいます。
3. ワイブル解析
故障のパターンを分類し、寿命特性を分析するには、ワイブル分布を主体として、ワイブル解析がよく用いられます。ワイブルの分布曲線は
です。複雑なように見えますが、変数m、a、γの3つが織り込まれただけです。
m : 形状パラメータ
α : 尺度パラメータ
γ : 位置パラメータ
と呼びます。
実際の故障分布の形に、ワイブル分布をあてはめるには、上記の3つの変数が推定できればよいのです。
面倒な計算式を使う代わりにワイブル確率紙を用います。ワイブル確率紙の特長は次のようなものです。
(1) ワイブル分布が寿命分布の実際に一番よく近似しています。
(2) ワイブル確率紙は取扱いが容易です。
(3) いろいろな型の故障が混在していても、図上で識別できます。
前述のバスタブ曲線との関係は次の通りです。形状パラメータmの値が、その故障がどんな型のものかということを表わしています。
(1) m<1の場合:故障の型は、初期故障型になります。
(2) m=1の場合:故障の型は、偶発故障型になります。
(3) m>1の場合:故障の型は、摩耗故障型になります。
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